健康維持増進住宅研究シンポジウム
先日健康維持増進住宅研究シンポジウムに参加してきました。 さすがに研究もだいぶ成果が出てきており今回はとても参考になる話が聞けました。
まずなんといっても居住者向けのガイドブックが完成しました。 これは新築住宅だけでなく現在の住まいに対して見直す事にも使えるものです。もちろん新築住宅を建てる際にも参考になりチェック・打合せ事項のコミュニケーションツールとなっています。
健康に暮らすキーワードが
1、予防・安全
2、静養・睡眠
3、入浴・排泄・身だしなみ
4、コミュニケーション・交流
5、家事
6、育児期対応
7、高齢期対応
8、自己表現
9、運動・美容
といった9のつのキーワードでまとめられており
・基本→健康を損なわないための必須のレベル
・推奨→健康の維持増進のために望ましいレベル ・選択→ライフスタイルや状況に応じて選択するレベル にわかれて解説されています。
ガイドブックにはこれを部屋ごとにわかりやすくまとめられているのでそれらをチェックする事で、健康に暮らすヒントや注意しなければならない事がわかるようになっています。
こちらで購入できるのでご興味のあるかたはぜひ参考にしてください。 http://www.ibec.or.jp/tosyo/index.html#kenko
次はキャスビー健康チェックリスト こちらは健康をきっかけに住宅を見直すものでこちらのページで誰でも診断することができます。 原因が特定できれば上記の資料を参考にしていただければ誰でもできます。 http://www.ibec.or.jp/CASBEE/casbee_health/index_health.htm
それから面白かったのは住宅満足度がストレスと腰痛・肩こりに与える影響です。
上記キャスビー健康チェックリストのスコアがいい=住環境満足度が高いとストレス軽減・健康増進できる可能性が示唆されました。
この調査は大規模なアンケートにより解った結果で、改めて住まいの満足度が上がると腰痛や肩こりに影響を与えるという事が検証されました。
住まいの満足度が上がる
↓
家事が楽しくなる
↓
ストレス・疲労感が少なくなる
↓
腰痛肩こりがよくなる
という風に間接的に連鎖しているのです。
住まいへの満足度を上げるには、快適な住環境が必要です。設備ではなく住宅性能の向上がこのようなプラス効果があり、住環境が健康に与える影響がとても大きい事がよく理解できる話でした。